当ブログをご覧いただきありがとうございます。
Recommend Fabricでは元生地屋の私が特に推奨する生地について、スペックや推奨ポイント、
着用感や着こなし等、私なりの言葉でお伝えさせていただきます。
早速ですが、ネイビージャケット、いわゆる紺ブレって持っておいて損はないですよね。というか、持っておいたほうが良いですよね!タイドアップ~カジュアルダウンまで様々なコーディネートが楽しめますし、ビジネスシーン~デイリーユースまで幅広く着用可能。もちろん当ブログをご覧いただいている皆様は、すでにお持ちの方が多数いらっしゃるかと思います。
なぜそんな話をしているかと言いますと、私が本当に本当に・・・お勧めする名作生地があるんです!
その名作生地はフォックスブラザーズの”ウーステッドクラシックス”に編集されています。このコレクションは、ビジネス、旅行、イブニングウェアやウェディングウェアなどのレジャー用に織られたワードローブの定番バンチで、バラエティーに富んだ生地の数々が編集されています。(気になられましたら是非当店にて実際に見て、触っていただければと思います)
そして編集されている生地は、フォックスブラザーズお気に入りのフィニッシングのひとつ、”ロンドンシュランク”で仕上げられています。ロンドンシュランクとは、大まかに言うと、湿式加熱で生地を折り畳み精密な条件でを乾燥させ、均一に蒸気を当てることで、仕立て工程や蒸気プレスの間も品質が変わらない、永続性のある生地に仕上げられます。
WT48 – ORBIT BLUE HEAVY HOPSACK
WT49 – DARK NAVY HEAVY HOPSACK
Weight:400/430gms
Composition:100% Merino Wool
前置きが長くなってしまい申し訳ございませんが、WT48&WT49の”HEAVY HOPSACK”が名作生地でございます!!
先に名称について説明すると、”ホップサック”とはビールの原料のホップを入れる麻袋からつけられた名称が由来です。生地の組織は経糸、緯糸ともに2~3本を引き揃えて織られた平織りのことで、斜子(ななこ)と言われる組織になります。
まあ、そんなことは頭の片隅にでも残しておいていただければ問題ないのですが、ただでさえ太い原毛を使った糸を強撚に撚って、2~3本引き揃えて織るんですから、”ヘビーホップサック”の名のとおり重くガチっとした生地感で、最高にクールなんです…!上の生地写真、無骨な感じがたまらないですよね!?ウーステッド(梳毛)とは思えないハリ腰と手触り、ちょっとやそっとじゃシワになりません。でもロンドンシュランクによって、着こむほどに柔らかく徐々に体に馴染んでいく感覚が楽しめるんです。色もブルーネイビーとダークネイビーの2色展開なのも、さすがフォックスブラザーズです。
そんな名作生地で仕立てる紺ブレ、最高の1着になるのは容易に想像できますよね。私も仕立ててから5~6年経って、なおかつ毎年ヘビーローテで着用してますが、全然ヘタレません。まだまだ現役で活躍してくれています。
今回のRecommend Fabricは、『FOX BROTHERS』 “HEAVY HOPSACK” について書かせていただきました。お目当ての生地を眺め、触れながら、どんなデザインで仕立てるか妄想を膨らませたり、実際に着用するイメージを思い浮かべたりする過程こそが、オーダーの楽しさであり醍醐味ではないかと思います。
そのお手伝いが出来ればと考えておりますので、生地やモデルに関するご質問やご相談がございましたら、当ホームページのCONTACTからお問い合わせ、もしくは直接お電話にてお気軽にご連絡くださいませ。