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Recommend Fabricでは元生地屋の私が特に推奨する生地について、スペックや推奨ポイント、
着用感や着こなし等、私なりの言葉でお伝えさせていただきます。

V.B.CANONICO “Montecarlo”
Weight:280gms
Composition:100% wool
そのルーツを1663年まで遡るというイタリアミルの名門、ヴィターレ・バルべリス・カノニコ。ビエラ近郊に近代的で広大な工場を擁し、紡績から仕上げまでを全て自社内で行いながら、年間約800万メーターという膨大な量の高級紳士服地を生産しています。
全工程で湿度を80%に保つことから始まる徹底したクオリティコントロール、また仕上げに利用する大量の水を自社内でほぼ100%浄水し再利用するなど、ずば抜けた先進性と高品質へのこだわりによって生み出される服地の数々は、世界中の高級アパレル、テーラーから絶対の信頼を集めてきました。クオリティとコストパフォーマンスの高さでは群を抜く、イタリアを代表するメーカーの一つです。


そんなヴィターレ・バルベリス・カノニコのファブリック『モンテカルロ』は、21マイクロンウールのみを使用し生産。違いの分かる紳士には、その心地良いさらりとした手触り、防シワ性や通気性を感じていただけるかと思います。3Dホップサックで織り上げる事でざっくりとした表情が”こなれ感”を演出しつつ、自然な伸縮性が生まれ動きやすい着心地を実現しています。
21マイクロン、良く目にする原毛の細さを表すスーパー表記でいうと、スーパー100’sがおよそ18.5マイクロンになります。0.5マイクロンずつ細く(太く)なるごとにスーパー表記は10ずつ変化していきますので、21マイクロンはスーパー80’s(およそ19.5マイクロン)にも満たない、太い原毛を使用しているのです。だからこそざっくりとした表情や防シワ性が生まれるのです。
春から秋にかけて、ジャケットを脱ぎ着することが多い季節、防シワ性の重要性は皆様おわかりいただけているかと思います。ジャケットのワードローブに『モンテカルロ』を取り入れてみてはいかがでしょうか。
最後に、カラーバリエーションとお仕立てイメージのお写真をご覧いただければと思います。




今回のRecommend Fabricは、ヴィターレ・バルベリ・スカノニコ “Montecarlo” について書かせていただきました。お目当ての生地を眺め、触れながら、どんなデザインで仕立てるか妄想を膨らませたり、実際に着用するイメージを思い浮かべたりする過程こそが、オーダーの楽しさであり醍醐味ではないかと思います。
そのお手伝いが出来ればと考えておりますので、生地やモデルに関するご質問やご相談がございましたら、当ホームページのCONTACTからお問い合わせ、もしくは直接お電話にてお気軽にご連絡くださいませ。